見えているゴロフキン、見えていなかった村田。

スポーツ

ゴロフキンVS村田

4月9日に、プロ戦績43戦41勝1敗1分のIBF世界ミドル級王者のゴロフキンと、プロ戦績18戦16勝2敗のWBA世界ミドル級スーパー王者の村田が闘い、村田が敗れた。

王者前の名前が長くてよく分からないが、世界で4団体あるボクシング団体の内、2団体のミドル級でそれぞれトップのボクサー同士が闘った。

とにかく、勝った方は、世界で一番強いかもしれないミドル級ボクサーになる、ということである。

なんとなくこの試合があることを知っていたが、当日になると、楽しみでしょうがなかった。

携帯会社の特典で、幸いプライムビデオが見れるので、ゴロフキンVS村田以外の試合は全部飛ばして、このメインイベントだけ見た。

ゴロフキンって、自分が思っていたよりおじさんで、最初は動きも固く、村田のボディ狙いが功を奏して、序盤はいけるんじゃないかと色めき立った。

ゴロフキンはちょっとラッシュをかける時もあれば、引いて村田の攻撃を受け続ける時もあって、押したらいけそうな感じに思った。

しかし、3〜4ラウンド過ぎたあたりから、徐々にゴロフキンの攻撃が増え始め、中盤からはもう完全に試合を支配されていた。

村田はよく挑戦した、2団体の王者同士が闘うという見たくなる試合の立役者だったが、結果として、父親に胸を借りた息子のようだった。

同じミドル級王者同士で、こんなに力の差があるのか?

ボロ負けではないけど、中盤からはゴロフキンの懐の深さにどっぷりと浸かっているようだった。

序盤で、ゴロフキンの手数が少なかったのは、様子を見ていた、村田がどんな選手なのかまだ分からず、探りながら闘っていたからだろう。

村田からのボディへの攻撃に威力があり、警戒もしていた、だけど、中盤からは村田のことを完全につかみ、自分のペースでラッシュをかけ、自分から攻撃して所々休む、というリズムを持った攻撃が出来ていた。

一方村田は、中盤から手数が一気に減り、作戦のボディも少なくなり、ガード姿勢が増え、自分から攻撃に行く数も減ってしまった。

ゴロフキンは途中で村田が見えたけど、村田はゴロフキンがずっと見えないままだっただろう。

精神的にも、この両者の疲れ方は全然違うと思う。

厳しいことを言うようだが、中盤でゴロフキンに行けると思わせてしまった時点で、村田の負けがほぼ決まっていたんだろうと思う。

見えるようになるには、もっと自分から攻撃しないといけなかった。

ゴロフキンがやっているように。

途中からゴロフキンが攻撃してから自分もする、という受け身の姿勢が多かったように感じる。

日本人選手の闘い方によくある負け方というか。

そこが、見ていて悔しさを感じる。

負けてもいいけど、相手が見えるようになるまでチャレンジしてほしかった。

簡単に言うな、ということだけど、ゴロフキンに最後まで村田がどんな選手か把握させないで行くしか、勝つ道はないんだろうと思う。

序盤の警戒したままのゴロフキンの状態にずっとさせておかないといけない。

そこまで行かなくてもいいから、もうちょっと手数をチャレンジしてほしかった。

手数が多ければ必ずしも勝てる訳ではないけど、手数が多くて実際に当たっている選手の方が勝つ可能性は高いし、手数をあえて少なくして勝てる、というのは、完全に相手を見切っているめちゃくちゃレアな場合しかない、もしくはまぐれか。

ゴロフキンは自分のペースで試合を運び、顔にも余裕があり、手数も多い。

このゴロフキンのような場を支配した状態で勝つのが王道で、ミラクルの一発で例えゴロフキンに勝っても、それは本当の強さを伴った勝ちとは言えないだろう。

この試合を見て改めて分かったが、勝つというのは、いかに相手が見えている状態になるか、そのための行動を実際に出来ているのか、という状態に自分を持っていくことなんだと思った。

ボクシングに限ったことではなく、色んな勝負事にも通じることだろう。

村田は負けてしまったが、ワクワクさせてくれた村田に称賛を送りたい。

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